
大本山法華経寺 貫主 新井日湛
「あじま左官工芸」は、初代熊治氏の上京創業以来、二代目・康蔵氏、三代目・現當一浩氏と代々が篤信によって培われた正直にして誠実な一途の工風を守ってきました。その歴史の中で確かな技術を学び、培った優秀な職人集団です。吾寺が、昭和56年宗祖大遠忌を記念し南都の西岡常一氏を棟梁に、小川三夫氏を現場棟梁として祖師堂を重興した折、尾州材の木舞に荒壁を塗籠める「あじま左官工芸」の職人達の真摯で心打つ仕事ぶりは、忘れられないものです。これからも一層技を研き伝統を重ねられるよう熱祷いたしております。

泥水師 久住章
旧友の友であり、私にとって真に技術と文化を語り合える職人仲間として、たがいに現場を往来する仲でもあります。阿嶋さんのように謹言、実直、誠実な人柄が建築の文化を守り育て、歴史を作る担い手になると信じています。急な飛躍を望む職人では、このような過去、現在、未来をつなぐ地道な仕事は勤まりません。東京を代表する左官として「あじま左官工芸」を応援します。

土のソムリエ 挾土秀平
あじま氏は愉快かつ実直な左官。全国に散らばる心ある左官職人からも、深い信頼をされる人物だ。季節移ろう四季の中で対応していかなければならない左官。左官=【水物仕事】にマニュアルはなく、単に腕が良いだけでは、この仕事は成立しがたい。統一された漆喰の肌合い、一枚の大きな塗り壁は、職人を束ねる力とチームワークではじめて仕上がる。あじま氏は、そんな人間力のある左官だと思っている。