【旧川崎銀行佐倉支店】(千葉)

設計監理:株式会社 坂倉建築研究所
施工:大昌建設 株式会社
工法:人造石洗出し仕上

 本建築は、大正7年(1918年)、矢部又吉の設計により、川崎銀行(現在の三菱東京UFJ銀行)の佐倉支店として建てられ、のちに佐倉町役場、公民館、図書館、資料館の機能を経て、現在は佐倉市立美術館のエントランスホールとして利用されています。煉瓦造の2階建てで、外壁はタイル張り、正面腰部分には石張りが施されています。また、外壁上部にはアカンサスをモチーフにした柱頭飾りやモールディングなどの装飾があり、すべて御影石の洗い出し仕上げとなっています。本工事ではこれらを部分的に残し、従来のデザイン通りに修復を試みました。修復には既存の部位を石膏で模り、試行錯誤を繰り返して、アカンサスのモチーフを忠実に再現しました。施工に使用した実際の石膏型や部材は現在、佐倉市立美術館のエントランスホールに展示されております。

◇ 佐倉市立美術館に関する情報(佐倉市立美術館公式)
旧川崎銀行保存修理工事蛇腹洗い出し工法記録

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